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090523(土) さすが京大 自分の言葉で自分の考えを伝えること

昨日、今日と某誌用原稿をいじり続け、なんとか終了。編集部へ送信した。
どうなることかと不安だったが、天使は降りて来た、と思う。

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いよいよ学校は来週から始まるようで、昨日の夕方、子どもの小学校の先生がいろんなお知らせプリントとともに訪ねて来た。当面は朝、各家庭で体温を測って学校に提出するらしい。
新型インフルエンザは京都や東京方面に飛び火したものの、関西のようには拡大していない。このまま終焉に向かうことを祈るばかり。

それにしても、大阪府はインフルエンザの流行はおさまったとして「都市機能回復宣言」をするそうだが、大丈夫なのか。こういう発言を聞くと、やはりここの知事の頭には「経済」のことしかないんだなという感じがする。日常にはもっとゆっくりと戻せばいいし、そもそもかってに戻っていくものだろう。むしろ急に戻るときに生じる軋轢を警戒するのが上に立つ人の仕事ではないのか。「都市機能回復宣言」って「大きな地震がきたからもうここでは起きません」と言ってるようなものではないだろうか。

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ところで、インフルエンザが京都に飛び火し、京都の多くの学校は休校措置をとったわけだが、京大は通常通り授業をおこなう道を選んでいる。
学内の感染症の専門家グループによる判断らしい。
ほほう、さすが京大は自分の頭で考えるんだ、と感心しながらホームページを見ていたら、同大保健管理センターの「新型インフルエンザに関する緊急情報(第2報)」が秀逸だった。

「このインフルエンザに効くワクチンは当分ありません。発症してしまった人はちょっと辛いのですが、これで免疫を獲得して今後同じタイプのインフルエンザにはかかりにくくなることが期待できますし、公衆衛生的観点からは集団免疫の成立にも貢献することになります。賢く行動してやり過ごしましょう。」

なかなかいい文章ですよね。ユーモアすら感じます。

 「ちょっと辛いのですが、これで免疫を獲得して」

とっても上手い慰め方だ。「ちょっと辛い」!公式の文書としてはちょっと書けない口語体。

 「集団免疫の成立にも貢献する」

今度はおだてたりもして。

 「やり過ごしましょう」

やり過ごせるんだ、という安心感!
大したことないからね、大丈夫。優しい看護婦さんに励まされてる感じです(笑)。

「薬局やスーパーでディスポのマスクが手に入らなくても悲しむ必要はありません。昔風のガーゼ・マスク(手製でもOK)を一日の終わりに洗い、熱湯かアイロンをかけて消毒すれば何度でも使えます。」

ここも素晴らしい。

 「マスクが手に入らなくても悲しむ必要はありません」

いいなあ。一人暮らしでマスクも売り切れ、メソメソ泣いていた学生もこの一文に勇気百倍。

 「昔風のガーゼ・マスク」は「熱湯かアイロンをかけて消毒すれば何度でも使えます」

ガーゼ・マスクの健気さが見事に描かれている!

どの大学のお知らせも役所の文章のコピペのようなものばかりだったが、さすが京大、自分の言葉で自分の考えを伝えているぞ。
by yoshiaki-hanada | 2009-05-23 21:33 | ●花田の日記
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