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100321(日) 卒業式と新しい客員教授のラインナップ

21日は神戸芸工大の卒業式
例年のことだが、自分は何をしてあげられたのかと反省の日だ。
しかしまあ勝手なことを言えば、大学や教育の意味や価値は、むしろ卒業してから自分の中に生まれてくるように思えてならない。少なくとも僕自身はそんな感覚にフィット感がある。だから皆さんもきっとそのうちじわじわと、などと虫のいいことを言うつもりもないが、何かがじわじわと込み上げてくるまで大学と縁を切らないようにして下さい。

この日はもうひとつお仕事が。
4月から客員教授になっていただく建築家の吉良森子さんが来学され、お目にかかった。オランダに事務所を構え国際的に活躍されている建築家だ。
すでに当日の様子は学科サイトに報告されているので見て下さい。
芸工大の卒業生がかつて吉良さんの事務所でお世話になったり、学長がライデン大学やシーボルト研究と関係があったりもして話が弾む。最後は学生によるインタビューも受けていただいた。

それから、4月からはもうひとり新しい客員教授をお迎えする。俳優の渡辺篤史さんである。
あの「渡辺篤史の建もの探訪」の渡辺さんだ。世界で一番たくさん個人住宅を中まで見た人じゃないかと思うのだが、ぜひそういう方にお話を伺いたいと思ったのだ。
正直言って、どこにどうやってお願いすればいいんだと学科でも困ったのだが、思いもよらず話はスムースに進んでいった。
で、3月1日に来学していただき、初めてお目にかかったが、テレビで見た通りの笑顔、素朴な語り口、優しそうなお人柄、しかもご自身もおっしゃる「建築オタク」で、ディープな話が通じる通じる。お迎えした芸工大メンバーは、本当に驚いてしまったのでした。
当日の様子も学科サイトに掲載しています。また学生によるインタビューはこれ

渡辺さんも吉良さんも客員教授ですから、年に何回か来ていただくというお立場です。
だから、面白い企画を立て、ぜひ学生も教員も、そして誰よりもお二人が楽しんでもらえるような場を作りたい。もちろんなるべく公開形式にもしていきたい。
現在、その企画をあれこれと考えています。もちろん大学の雰囲気を見ていただいたお二人からのご提案もあるでしょう。いずれ発表していきます。お楽しみに。

これで僕らの学科の客員教授は、渡辺篤史、青木淳、吉良森子という3人の方々となった。
なかなかのラインナップでしょ。
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                             (学科サイトから)
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by yoshiaki-hanada | 2010-03-26 23:43 | ●花田の日記

100320 一段落

一昨日は、かつての職場の懐かしい先輩の訪問を受ける。
そのあとの食事を含めると6時間くらい話し続けた。
在職中にこれほど長く、かつ突っ込んだ話をしたことはないのに、今はできる。
時間というのは本当に不思議だ。
もしそこに僕がずっといたら、こういう話はできなかっただろうと思うと、居場所を変えるというのはまんざら悪いことではないと思う。

昨日はメールの嵐。
『初めての建築設計 ステップ・バイ・ステップ』の、印刷場に入れる直前の最後の調整のため。
編集部と複数の執筆者の間でメールが飛び交い、終日パソコンの前にはりついていた。
便利な機械だ。
お陰でなんとか一段落。

今日は初夏のような暖かさ。
それに誘われるようにまずはロドスタvスペIIを洗い、ブイブイとひとり大阪へ。
まずは、朝、学科サイトをみて初めて知った展覧会へ。
吉井歳晴さんの事務所が移転した先のビル内のギャラリースペース。
彼らがやっているサッカーチームのメンバーの、プロと学生による展示である。
芸工大の学生も多く参加していて、住宅の課題作品を出していた。
会場にもいっぱい。4月から花田研に来るメンバーも。頼もしいぞ。
吉井さんがこういった企画等を通して関西の学生たちに与えているものは実に大きい。芸工大の学生たちもたくさん育ててもらっている。感謝!
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そのあとは、国立国際美術館へ移動して、「絵画の庭─ゼロ年代日本の地平から」展へ。
「マイクロポップ」系の本やカタログで見てきたいろいろなドローイングや絵画をまとめてみることができ、とても面白かった。若い人たちの絵画が、新しい「具象」と「物語」に向かっていることがよくわかる。建築にも並行現象がある。
4月4日までですよ。学生諸君、必ず行っておくこと。
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by yoshiaki-hanada | 2010-03-21 01:09 | ●花田の日記

100317 2つの本

関わってきた2冊の本がまもなく出るので、お知らせしておきます。

ひとつは、学科の同僚と一緒に作ってきた建築設計の入門書。
彰国社から出る本で、タイトルは、『建築文化シナジー 初めての建築設計 ステップ・バイ・ステップ』。
同社のホームページにはすでに予告が出ている(「これからでる本」)。
芸工大の2年生の最初の課題でやっている「ステップ方式」に基づいて構成した建築設計の入門書だ。
この土、日、月と、その最終校正。
昨日・火曜日には大学へ編集者が来られて、最後の打ち合わせをし、大部分の頁を確定した。
これからさらに微調整、印刷所に入稿、色校確認、表紙やカバーのデザイン確認と猛スピードで進み、4月中旬に書店に並ぶはず。
芸工大では、これを教科書にして2年生に教えます。
建築設計課題の参考書として、とてもいいと思います。
建築系の学校の先生も学生さんも、ぜひ手に取ってみて下さいね。

もうひとつは、竹原義二さんの作品集。
4月14日からギャラリー間で開かれる展覧会に合わせてTOTO出版から出る本だ。そこに短い竹原論を書いた。南洋堂のサイトには早くも紹介されている。ほほー、こんな表紙になったのか。会場は、例の自邸のように角材を並べるようなことをおっしゃっていた。
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by yoshiaki-hanada | 2010-03-17 16:37 | ●花田の日記

100312 鈴木成文先生の告別式

12日(金)は鈴木成文先生の告別式で上京した。会場は文京区の護国寺。暖かな快晴の日和となり、何よりであった。

東大や神戸芸工大などの大学関係者をはじめ、老若男女、さまざまな世代の人が集まっていたのが印象的。当然のことながら、若い世代は神戸芸工大の卒業生が多い。とくに、芸工大初期の、鈴木先生に直接教わった諸君は裏方としても活躍していた。

弔辞は、東大名誉教授の高橋鷹志先生、神戸芸工大学長の齊木崇人先生、千葉大教授の小林秀樹先生。
遺影は御自宅の窓から庭を見ておられる写真で、とてもいい笑顔をとらえていた。
弟でフランス文学者の鈴木道彦さんの挨拶は、約80年に及ぶ兄弟という関係についてのお話で、心にしみた。
知り合いも多く、あれやこれや言葉を交わすが、虚ろな会話となって空に消える。
先日来の空白感が拡大する。

鈴木先生のご自宅で芸工大の卒業生が留守番をしているというので、同僚と卒業生で向かう。
会場からは歩いて20分くらいの近さである。
これは大きな後悔のひとつなのだが、僕はこれまで鈴木先生のお宅にきちんと伺っていなかった。おぼろな記憶で、いちど何かの宴会に参加したような気がするのだが、はっきりしない。

芸工大の卒業生数名とお茶の間に座る。全員が喪服であることが信じられない。
当然のことながら、どこもつい数日前まで使われていた空間である。
これまで、何度も読んだり聞いたりしていた空間である。
すべてがそのまま残されており、非常に不思議な感覚に包まれた。
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by yoshiaki-hanada | 2010-03-17 01:56 | ●花田の日記

100309 訃報/鈴木成文先生

本学の元学長である鈴木成文先生が、3月7日午前1時すぎに急逝された。
6日夜に、名古屋での研究会からの帰り、東京駅で倒れられたとのことである。

関係者へのお知らせはほぼ回ったでしょうが、この日記を読んでくれている卒業生や在校生には、案外と情報が届いていないのではと思うので書いておきます。
お通夜とお葬式のことは、大学サイトのここを見て下さい

僕は2月12日の卒展でお目にかかったばかり。
ある友人は亡くなる2日前にご自宅へ伺っている。
なにより、直前まで学会の研究会に参加されていたのである。
まさに最後まで現役を貫かれたのだ。

昨日、今日と、自分の中にぽかりと空洞が生まれていることがよくわかる。

考えてみると、鈴木先生の元でうろうろして約20年が過ぎた。
愚かなことに、この数字を今日初めて認識した。
まして学生の頃には想像だにしなかった時間である。
日建設計大阪本社に在職中、神戸芸工大という大学ができて東大を退官した鈴木先生が赴任されたという話を聞き、僕は開学間もない神戸芸工大を訪れた。学生の頃は研究室も違いとくにお話をしたこともなかったくせに、東京から関西に来てひとりいることの寂しさを母校の匂いを嗅ぐことで少し紛らわしたかったのである。それがちょうど20年ほど前のことだ。
鈴木先生に学科棟の屋上へ連れていかれ、キャンパスや周囲の団地を見渡しながら、神戸芸工大への熱い思いを聞かされた。
その後しばらくして僕は日建を辞め、神戸の短大に5年勤め、阪神大震災を経験し、1997年の春に神戸芸工大へ移ってきた。そこからでも13年が過ぎたのだ。

その間に、鈴木先生を通して学び経験したことは、他のどんな場所でも決して得られなかったことばかりだと、僕は自信をもって言うことができる。

4月には上京する予定があるのでご自宅に伺おう、などと考えていた自分の暢気さが情けない。
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by yoshiaki-hanada | 2010-03-10 00:15 | ●花田の日記

100304 傑作!

こ、これはすごい!
感動と笑い!!!
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by yoshiaki-hanada | 2010-03-04 15:35 | ●花田の日記

100302 卒業設計その後

最近は卒業設計は一度では終わらない。
全国区のいろいろな審査会があり、学生諸君はたいへんだ。
功罪あるとは思うが、そういう機会を活かすも殺すも学生さん次第。
いろいろな刺激を、「正しく」受ける場として利用してほしい。
歪んだ競争意識や功名心だけはもつべきじゃない。
とはいうものの、教師としては、どんな勝負がくり広げられるか、野次馬根性だけは旺盛になる。まさに「歪んだ競争意識や功名心」の塊になるのだ(笑)。

2月26日に、DIploma×KYOTO'10 京都建築学生之会合同卒業制作展が開かれ、神戸芸工大の学生が健闘した。
審査員は、青木淳、佐々木葉二、塚本由晴、藤村龍至の4先生。関西の国公私立大学から全部で152作品の出展があり、本学科からは3人の学生が出展した。
そして、本年度の環境デザイン奨励賞に選ばれた山川紗良さんと南野望くんの作品が、講評対象9作品に選ばれ、南野望君が3位に入賞した。
山川さんは花田研、南野君は「オープンスタジオ 青木淳と建築を考える」20082009の連続入賞者だ。
他大学の応募者数と比較するとたいへんな高打率であり、また、青木君との特殊な設計教育の成果かも、なーんて喜んだり考えたりするのがまさに教師の「歪んだ競争意識や功名心」だが(笑)、せめてこれくらいの楽しみがなくっちゃねと思います。
ちなみに、この企画を巡るツイッターに書き込まれた言葉を拾い読みしたが、細かいことに右往左往しすぎじゃないの。
今の時代に僕が建築の学生ならいったいどんなふうに生きてるだろう。同じように右往左往してるのだろうか。もちろん想像だにできません。
ともかくおめでとう!
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by yoshiaki-hanada | 2010-03-03 13:01 | ●花田の日記