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090728 日土小学校見学会が近づいた

本日・7月28日(火)の朝日新聞の朝刊に、日土小学校の保存改修工事が完了したという記事が掲載された。4段にわたる大きな記事。建築に詳しい神田剛記者の署名入りの記事だ。18日に一足早く地元の方々や子供たちに対しておこなわれたお披露目会を取材し、丁寧な記事にしていただいた)。
保存運動の紆余曲折から現場の苦労、そして今後、日土小学校が地域で果たすであろう役割への展望まで、実にうまくまとめてある。もちろん、8月1日の見学会とシンポジウムのお知らせも書いてもらった。
記事によれば、地元の子供たちにも大人たちにもたいへんに喜んでいただいているようで、何よりである。絶対にそうなると信じてはいたが、実際にそれが実現したとしたら、これ以上望むものはない。すべてを僕も間もなく自分の目で確かめられる。

なお、同じ朝日新聞の愛媛版には18日に記事が載っており、それはネットで読むことができる。

完成した姿をちょっとお見せしましょう。松山の方々から送られて来た写真と少し前に僕が撮った写真です(撮影/a:和田耕一、b:武智和臣、c:花田)。これを見て、行ってみようと思われる方がでるといいなあ。

   運動場側の外観。奥に見えるのが新築した教室棟。(a)
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   川側の外観。傾いた丸柱が淡紅色なのがわかりますか。(a)
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   東校舎の昇降口。(a)
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   東校舎の一般教室は、当初の意匠に戻した後、特別教室へと用途を変えました。(a)
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   東校舎の2階廊下。(a)
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   東校舎2階の図書室。書棚等、可能な限り当初の意匠に戻しました。(a)
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   例の丸鋼ブレースは、2連にして強度を確保すると同時に、当初の意匠性を守りました。(a)
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   新築した新西校舎の川側外観。ここには4教室(4学年分)がはいっています。(b)
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   新西校舎の内部。オープン型の最新の学校空間です。(b)
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   新西校舎の階段。既存部と同様に川に向かっています。(c)
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   工事中の様子(昨年の12月5日)。運動場側外観。(c)
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   工事中の様子(昨年の12月5日)。内部。壁の中の筋交いがよくわかります。(c)
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   工事中の様子(昨年の12月5日)。東校舎昇降口。(c)
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by yoshiaki-hanada | 2009-07-29 01:22 | ●花田の日記

日土小学校の改修工事完成記念の見学会等のお知らせ

八幡浜市立日土小学校改修工事完成記念見学・講演会
「生まれ変わった日土小学校」


日土小学校の改修工事がいよいよ6月末で完了し、8月1日に、以下のような内容で見学会等をおこないます。ぜひご参加下さい。

なお、改修工事の内容ですが、既存校舎2棟は、オリジナルの状態に戻すことを基本としつつ、さまざまに工夫された構造補強や、最新の小学校としての機能を備えるための改修をおこないました。また、4学年用のオープン形式の小さな教室棟(木造2階建、4教室)を西隣りに新しく作り、既存校舎とつなぎました。
日土小学校は、現存する貴重な木造モダニズム建築であり、今回の改修工事は、それを文化財として評価した上で、機能的にも甦らせるという難問に挑戦した最初の本格的なプロジェクトといえると思います。

建築学会四国支部日土ワーキンググループで管理している「日土小学校を考えるネットワーク」のホームページにも、この見学会のお知らせが載っています。

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日本建築学会四国支部・愛媛支所講演会事業
八幡浜市立日土小学校改修工事完成記念見学・講演会
「生まれ変わった日土小学校」

主催 日本建築学会四国支部、八幡浜市教育委員会

日時 8月1日(土) 9:00~16:20
見学会会場 八幡浜市立日土小学校(八幡浜市日土町)
講演会会場 八幡浜市文化会館「ゆめみかん」サブホール(同市保内町宮内)
定員(予定) 150名
参加費 無料  事前申し込み不要

式次第
❶日土小学校現地見学会      9:00~12:00
・現地案内:八幡浜市担当者、設計者、工事監理者等
❷講演とパネルディスカッション 13:00~16:20
・司会進行:曲田清維 愛媛大学教授
・基調講演:鈴木博之 東京大学名誉教授
・パネルディスカッション
 パネリスト 花田佳明 神戸芸術工科大学教授
        腰原幹雄 東京大学准教授        
        吉村 彰 東京電機大学教授
        和田耕一 和田建築設計工房主宰
        武智和臣 アトリエA&A主宰 
       八幡浜市教育委員会関係者 ほか
       
・問い合わせ先;和田建築設計工房(担当/名本)
 tel 089(962)6366 fax 089(962)6556
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    改修工事が進む日土小学校
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by yoshiaki-hanada | 2009-07-27 03:17 | ●花田の日記

090726 7月最後の土日

昨日の土曜日は、1年生全員と教員で淡路島へ。フレッシュマンセミナーという授業の一環の半日旅行。本当は5月23日の予定だったが、新型インフルエンザによる休校で、夏休み前に変更された。
見学先は野島断層記念館、本福寺水御堂、淡路夢舞台。建築家の設計した一定規模の建物見学となると安藤忠雄の作品ばかりになる兵庫県の象徴のような遠足である。
昼食時に、前に座った男子学生から建築談義をもちかけられいろいろと喋る。丹下健三などのモダニズム建築好きの建築少年。大谷さんの京都の国際会館は最高ですね、などと1年生にしてはしぶいことを言う。すくすくと育ってほしい。

本日・日曜日は家で留守番。というか、先々週、尾てい骨を椅子で打って以来、立っていると何ともないのに椅子に座ると鈍痛がひどく、車にも乗れず引きこもってしまうのである。おまけに今朝は掃除機をかけていて身体を妙な具合にひねり背中が痛い(苦笑)。我ながらなさけない。

先週、8月1日の日土小学校の見学会のお知らせを、博士論文を送った方々へ送ったところ、いくつかの反応。調査旅行のついでに一足先に見たぞという方もいてびっくり。

小熊英二の『1968(上)』に挑戦し始めたが、何しろ分厚いので持ち運びもできず進まない。つい、角田光代の『ドラママチ』なんて出たばかりの文庫を読み終わったりしてしまう。我ながらなさけない。しかしこの人は本当に上手いなあ。
あとは、柴田元幸と高橋源一郎の『柴田さんと高橋さんの小説の読み方、書き方、訳し方』。建築のことを考える上でも参考になる。
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by yoshiaki-hanada | 2009-07-27 02:20 | ●花田の日記

090723 早くも夏バテか

朝から腰くだけ状態。身体に何とも力が入らない。
早くも夏バテか。3年生の講評会だったがパスさせてもらう。
夕方にはなんとか回復し、某自治体の某委員会初会合へ。
一昨年、去年と、この時期、暑さと疲れからか耳の閉塞感がとれないという症状を繰り返した。今年も心無しか耳が痛くなっている。要注意だ。
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by yoshiaki-hanada | 2009-07-24 01:12 | ●花田の日記

090722 近況やら予告やら

約10日間の空白。
先週は、授業、会議、学内のいろんな打ち合わせ等で淡々と過ぎた。卒業アルバム用のゼミ集合写真の撮影や授業アンケート配布など、夏休み前らしい行事もいくつか。ゼミでは日土小学校見学に際しての事前レクチャー。他のゼミや学年からも行きたいという声があるが、さてどうなるだろう。花田研は、大学のバンを借りて総勢7名で行きます。

今週にはいり、20日(月)は海の日で国民の休日なのに大学は通常授業。おそらく多くの大学でも同じだったのでは。1学期間に15回授業をきちんとやれという要望が文科省からある一方で、月曜日は振替休日があって休みになることが多く、授業日数が足りなくなるからだ。おまけに今年は新型インフルエンザによる休校を補うために、授業期間が1週間延長され、夏休みは8月9日スタートである。

昨日は授業でドコモモやら日土小学校のことやらを紹介したら、さっそく何人かの学生から8月1日の見学会に行きたいとの相談を受けた。上に書いたように、今年は8月1日は補講や試験がおこなわれている。単位の多くを取った4年生はさすがに関係ないのだが、低学年の諸君には影響大。夜行バス、フェリー、レンタカーなどいろいろと検討することになった。
同僚の教員からも行くことにしたとの話があったが、八幡浜に宿が見つからず松山にしたとのこと。八幡浜の宿が満杯になってきたようです。何か同じ時期に別の大きな催しもあるのかもしれません。。参加ご予定の方は、至急、宿の手配をされた方がいいですよ。なお、松山から特急なら約1時間ですから、松山に宿をとっても大丈夫です。なお、八幡浜駅からはタクシーで約20分。
日土小学校の場所はここです。

昨年おこなった「オープンスタジオ 青木淳と建築を考える」という企画は、今年もおこないます。現在鋭意準備中。課題やスケジュールを、学内では今月末に、8月初めにはウェブ上で発表しますので、お楽しみに。

最近、「卒業設計日本一決定戦」、修士の「トウキョウ建築コレクション」、福岡と京都でのデザインレビュー企画、それぞれのまとめ本がいっせいに書店に並んだ。前2冊を買ってきて(建築分野へ進む気持ちなど全くない)高校生の息子に見せたところ、「満州の都市計画みたいなガツンとしたのはないのか」と言ってました。同感。あと、「写っている学生さんたちの風貌が似てる」とも言ってましたが、これも私みたいな世代からの意見ならともかく、近い世代からの意見なので、若さという共通性によって似ているのではなく、建築デザインという分野に関わっている共通性による相似だと思えば興味深い。まあどうでもいいことですが。

数日前の夜、わが家の塀で発見した蝉の幼虫。小6の息子と大騒ぎ。孵化するのを生まれた初めて見た。
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by yoshiaki-hanada | 2009-07-22 23:33 | ●花田の日記

090712 あれやこれや

久し振りに土・日とも休み。

1週間前のことも手帳を見ないと頭から消えているが、先週は、
汐留の坂倉展オープニングに日帰りした翌日・4日(土)が「第8回神戸建築物語〜神戸移住物語〜」で講演し、
5日(日)は大阪中央郵便局を重要文化財にする会によるシンポジウムに参加し、
6日(月)は某出版企画打ち合わせ、
7日(火)は、芸工大での講義のあと年に1回の神戸市立看護大での「神戸の建築」というレクチャー、
8日(水)は会議の日で、学科教員で話しているうちにけっこうデザイン実習の組み立てをいじる話に発展、
9日(木)は午後に卒論の中間発表会で、予想通りなかなか進んでいる人がおらず、「仕事が遅い!」「多くの人のテーマは<問題>になってない!」とハッパをかけた。この、「<問題>をつくれない」問題はほんとに不思議だ。「○○はなぜ××なのか」という命題を考えるだけなんだけどなぜできないのかなあ。たぶん、僕といちどじっくり話せばわかってもらえると思うので、ゼミ生以外でその気のある人はいらっしゃーい(三枝風に)。そしてその夜が、先日書いた乾久美子さんの講演だった。

しばらく本のことを書いてないが、厚さでいうと、最近買った中で一番分厚いのが、小熊英二の『1968(上)』(新曜社)だ。
ご存じの通りこの著者の本はどれも分厚いわけだが、今回は、間もなく出る下巻も合わせると2000頁という大著だ。まさに今年の「夏休みの課題図書」にぴったり。

少し前に出たものだが、『ROCKIN'ON JAPAN特別号 忌野清志郎 1951-2009』はいい本だ。彼の曲や声がいいのはもちろんだが、何よりも顔がいいよね。ゆったりとした笑顔やしかめっ面。僕は68頁の写真が一番好きだ。
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by yoshiaki-hanada | 2009-07-13 00:09 | ●花田の日記

090709 乾久美子さんのトークセッション

18時半から乾久美子さんのトークセッション。

僕は、乾さんのことは青木事務所の頃から知っているし、何度かお目にかかってもいるのだが、その講演を聞くのは初めて。青木事務所時代には、作品のコンセプトを示す面白いアニメなども作っていたし、独立後の作品や文章からも、感覚的な方との先入観があったのですが、今夜はそれが見事に覆った。

建築の決定根拠について、これほど筋の通った説明を聞いたのは、生まれて初めてかもしれないなあ。原稿無しで喋っておられたと思うのだけど、まるで数学の授業で、先生が黒板に何も見ずに、頭の中にある証明を板書しているのを眺めているような感じがした。

アパートメントIも、群馬の新しい別荘も、公園の中の花屋さんも、どれもこれも、その決定根拠が見事に説明された。しかも、建築の内部の言葉だけで、だ。

建築を建築外の言葉に頼らず、建築内部の言葉だけで喋るという姿勢は、青木淳君が最初に意識的にとり始めたものだと思うのだが(1999年の名古屋のルイヴィトンおよび住宅「B」から)、その姿勢を彼以上に徹底している感じがした。
青木君が、建築という言語で謎めいた物語をぐいと提出してくるとすれば、乾さんのお話しは、その言葉を教える先生が、その言葉で書かれた見事な小説か詩を題材に、下線を引いて「S、V、O」とか書きながら、「これが主語、これが動詞、これが目的語ね」と、その文法構造を説明してくれているみたいだった。

会場で僕は2つ質問をした。
ひとつは、まだ初期状態であった青木事務所をなぜ選んだのか。
答えはやはり上記のような青木君の姿勢を感じ取っていたかららしい。乾さんがはいったのは「動線体」の時期だから、その観察眼の鋭さに恐れ入った。

もうひとつはアパートメントIに対する説明についてだ。
彼女はとても上手いマンガを描いて、階ごとに違うそのプランの意味(全部の部屋が同じように通りに向く一般のアパートのようにではなく、通りに対して階ごとに異なるものが面するようにするといった感じのこと)を説明した。ならば立面はどうしてこんなに均質なんだろうという疑問に包まれ聞いていると、外周沿いの内部空間に生まれざるを得ない雑多な光景(洗面台の横にTシャツが積まれるなど)を、周囲に広がる東京の雑多な風景と一体化すればよいと思ったという説明が続き、「ああなるほど、そうくるか」と感心して聞きはしたが、でもそこには、最初のロジックとは別の価値観が混入しているともいえ、そのあたりはどう考えているのかと質問した。
答えは「説明の順序にはいつも悩む」ということばで始まるやはり明快なもので、数学の長い証明の中のバグを共に検討しているような一体感があり、うーん、嬉しかったなあ。

講演終了後、取り寄せたお弁当をつつきながら、さらにあれやこれや四方山話。
本当に楽しい一夜だった。
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by yoshiaki-hanada | 2009-07-10 18:47 | ●花田の日記

090703 建築家 坂倉準三展/汐留内覧会

建築家坂倉準三展のうち、パナソニック電工汐留ミュージアムで4日から開かれる「モダニズムを住む 住宅、家具、デザイン」の内覧会へ。

早朝神戸を出て、まずは鎌倉の神奈川県立近代美術館の「モダニズムを生きるー人間、都市、空間」へ。仁木邸の模型とCGをつくってくれた留学生Kさんと鎌倉駅で待ち合わせ、一緒に行った。坂倉による名作の静かな空間の中で、じっくりと図面や模型を味わえる落ち着いた展示。公共的な大きな建築や都市計画を中心にした内容に相応しい。そのあとKさんと建長寺へ。

汐留へ移動。
夕方5時過ぎに行ったのだが、まずは報道関係の方々への説明がおこなわれていた。
いろいろなやり取りをしてきた学芸員の方に挨拶し会場へ。
こちらは鎌倉とは対称的に、ぐっと親密な空間の中で住居や家具の展示がおこなわれていた。
われわれが作った「仁木邸」の模型は、最後の部分でスポットライトを浴び、なかなかに美し。
建具が一枚はずれているという連絡を受けていたので、さっそくKさんに直してもらう。それ以外は問題なし。彼がつくったCGの動画を映す小さなモニターも模型台に格好良く取りつけられていた。

5時半から一般の人が集まり始め、制作に関わった芸工大の学生諸君も到着。
京都工繊大の松隈君や学生諸君、住宅建築編集部の波多野嬢など知り合いもやってくる。
そして、仁木邸の担当者だった浅野雅彦さんも。
2002年にお目にかかって以来だが、模型製作中は何度もご自宅に電話をし、細かい質問をした。浅野さんからは有難いことにお褒めの言葉をいただけ、ほっとした。学生諸君への何よりのねぎらいの言葉だ。模型写真とCG動画のデータをお送りすることにした。
パーティーではさらにいろいろな方に会えた。
槇先生が相変わらず知的な挨拶をされた。
松隈君たちと新幹線で帰って来た。

ああ、やっと終わったなあ。
ぜひ学生たちの労作を見てやって下さい。
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   浅野雅彦さんとの記念写真
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by yoshiaki-hanada | 2009-07-09 01:28 | ●花田の日記