080515(木) 師の影をどう乗り越えるか

4年生向けの演習科目の講評会。以前書いたように、いずれかの建築家の手法を「模倣」することによって新たに住宅をつくれという課題。履修者を集めて途中1回のエスキスをし、あとは放任状態だったので、どうなっていることやらと心配だったが、嬉しいことに、面白い案をいっぱい見せてもらえた。
「模倣」を考えるということは、自分がある建築家の事務所の所員であり、そこから独立した後、その師の影を受け継ぎつつどう自分らしさをつくっていくかというふうに言い換えられる、とは以前書いたことだが、今日の解答の中には、オランダのある設計グループをとりあげ、彼らが日本の普通の住宅地で住宅を設計するとどんなものをつくるだろうかという問題に置き換えた学生がいて、しかもそこで提出された案がとても面白く(機会があれば本当に作ってみたいくらい)、課題設定も含め、感心した。
その他、青木淳、西沢立衛、藤本壮介といった名前が並ぶのは今どきだが、結構それぞれの建築家がやるかもという雰囲気と、案としての面白さがあって、よくできていた。隈研吾は「負ける建築」で勝っている、という分析自体をプレゼした案は、論文につながるかも。吉村順三、宮脇壇はもっと徹底的に真似してみて、あれ、こんな作品知らないなあ、とこちらが思うくらいになるとよかったんだけど。
いずれにしても、ふだんの実習と違って履修者が少ないので、一人当たりの時間も長く、こちらも好きなことを言い、「建築という言葉」でお喋りする楽しさを学生諸君も味わえたのではないかな。
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by yoshiaki-hanada | 2008-05-16 22:12 | ●花田の日記
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