090806 日土小学校の保存改修工事完成記念見学会

8月1日に、日土小学校の保存改修工事完成記念見学会を無事に終え、神戸に帰って来た。
800人を超える数の見学者で、そこら中、人、人、人。
大盛会でした。
なにか夢を見ているような一日で、見学会、講演会、パーティーと、興奮とも感激とも少し違う、宙に浮いたような不思議な気分が続きました。

卒業生、かつての先生、地元の方々が多く来てくださり、「ああこのプロジェクトに関われて幸せだった」とあらためて思いました。
また東・中・新西校舎、すべての建物の素晴らしい仕上がりに感激しました。誰もが初体験の難工事でしたので、よくぞここまできちんと仕上げていただいたという感謝の気持ちでいっぱいでした。

パーティーではいろんなことが思い出され、スピーチのときにちょっと声が震えてしまいました。

15年前の夕方に日土小学校に飛び込んで以来、いろいろな方々に出会い、いろいろな出来事が起こり、物語は自分の小さい頃や父親の故郷にまでつながりました。
そして、15年前には思いもしなかった姿に日土小学校が甦り、まさに長い長い夢から醒めたようなぼんやりとした気分でいます。そして幸せなことに、それは正夢だったというわけです。

保存・改修という行為は、現代的な建築を設計することと同じように議論できるし、すべきだということを実感した。

いろいろと考えたことを書き加えていこうと思っていますが、取り合えず、当日の写真を掲載します。


全景。カッコいい。
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朝9時。少しずつ見学者が集まり始めています。左は工事期間中使った仮設校舎。
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東校舎(奥)と中校舎(手前)。一番手前の下屋は増築した部分。
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中校舎と新西校舎をつなぐ廊下。
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新西校舎。ブリッジは既存の体育館につながっている。
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中校舎の増築したラウンジ。見学者がいっぱい。
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運動場もあっという間に車でいっぱい。
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中校舎の職員室回りの改造で生まれたラウンジ。柱列から左側は壁をはずし、職員室から運動場への見通しをよくした。
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中校舎の職員室回り。廊下側の壁の中段の壁をはずし、カウンターにした。
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中校舎2階の音楽室を改造して作った教室。
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東校舎の昇降口まわり。生徒の入口としては使わないので、土間の一部を置台で塞いでいる。
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東校舎の昇降口まわり。中庭や教室との関係がよくわかる。
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東校舎の普通教室は特別教室になった。これは家庭科室。内部の意匠は元の姿に戻してある。
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2連にした丸鋼ブレース。ブレースの箇所数が増えると意匠が崩れるのでこうした。幸いなことに、1階は合わせ柱だったのだ。大成功。
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東校舎の理科室。古い家具も使っている。
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東校舎の2階への階段。廊下と教室の床材は新しくしたが、階段は元の材料のまま。白線がはいっているのでわかりますね。
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東校舎2階の廊下。
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東校舎2階の廊下と前室。この階段も元のままの板。
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東校舎2階の音楽室になったもとの教室。準備室との間の壁に出入り口を設けた。
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東校舎2階の図書室。正面中央の柱(とそれにつながる梁)だけペンキの層が他の部分より1層少なく、しかも竣工写真を拡大すると木目が確認でき、生地のままだったと判断してその通りに戻した。天井は銀紙、障子もあり、梁はなぐり仕上げ。不思議な意匠だ。
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図書室の書架は、完全に無くなっていたので再現した。丸鋼で組まれた実に繊細なもの。壁面上部には、竹を輪切りにして黄色く塗り星座が描かれている。これもその痕跡を頼りに再現。間接照明があり、本がはいればビルのようで、まるで都会の夜空のように見えたのではないか、とは最近会った編集者の指摘。
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書架の棚板は、上面は生地のままだったことが判明。これも忠実に再現した。天井、障子、生地のままの柱などとあわせて考えれば、松村は和風の意匠を意識したのかもしれない。
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図書室奥のテラス。子どもたちはここしばらく立ち入り禁止だったが、やっとこの気持ちよさを楽しんでもらえる。
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東校舎2階の廊下突き当たりにある元の「補導室」。右手の壁は絣(かすり)と金紙の市松模様。オリジナルの一部をアクリル板で塞いで保存し、他は新調した。窓には鎧戸。腰は濃い茶色の板壁。松村は、先生からお説教をくらう部屋を最もゴージャスにしたというわけだ。
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新西校舎の階段。基本計画をしているときに、運動場側にあった階段を旧校舎と同じように川に向かって突き出す方向に変えることを提案した。正解だっと思う。
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新西校舎の教室。オープン形式で各階2教室ずつ、全部で4教室ある。板壁が平面中央部に風車のように配され、水平力に抗している。これも基本計画時に、松村の設計した部分が柱と梁によるフレームのイメージだから、それとやや対照的に「壁」を入れてはどうかと話したのだが、正解だったといえるように思う。外周部は木製建具でペアガラス入り。立面は松村が設計した部分とは対照的に大きな割付になっている。一方で日除けのルーバーやバルコニーで水平線を強調し、既存部との連続性と対比とを併存させた。
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川側のテラス。手摺は付けざるを得なかったが、境界線を越えている問題は県の河川課との1年越しの交渉でクリア。
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川沿いは避難ルートでもあり、木製デッキを設置した。上履きのまま歩け、川との親和性はこれまで以上に高まった。土のままでいいのではと思ったこともあったが、できてしまうと実に快適。
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新西校舎と中校舎の間のデッキテラス。一本木が植えてあり、いずれ気持ちのいい憩いの場になるだろう。
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午後のシンポジウムも約200人の参加者があり盛会。
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鈴木博之先生から八幡浜市長・大城一郎氏へドコモモの記念プレートが贈られた。いずれ校舎のどこかに設置される。
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by yoshiaki-hanada | 2009-08-06 14:29 | ●花田の日記
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